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お父さんが読みます

妻は毎日、湯船にゆっくり浸かる。 それが日々の一番の楽しみだ、とまで言う。 ならば出来る限り叶えられたら、と思っている。 大体、19時から20時まで入浴した後、寝支度が済んでいる子供たちに絵本を二冊読み聞かせてから寝かしつけるのが日課となっている。 絵本は長男、次男がそれぞれ一冊ずつ選ぶ。 けれど、日によっては色々と立て込み、妻の入浴時間が遅くなることがある。 そんな時は僕が寝かしつけをする。 「今日はお父さんが絵本を読みます」 と宣言すると、息子たちは 「えー、ママがいいー」 と言う。 それはそうだろう、と思いながら 「頼みますよー」 と懇願をする。 「仕方ないなぁ」 と息子たちは言う。 子供たちの体温を両腕に感じながら絵本を読む。 絵本も面白いな、と思いながら10分ほどで読み終える。 息子たちをトイレに連れていき、手を洗いながら、入浴中の妻におやすみを言う。 それから、寝ている娘を起こさぬように、三人で布団に潜り込む。 「おやすみ」 と声を潜めて言うと、息子たちは数秒で入眠してしまう。 僕は静かに起き上がり、リビングに戻る。 翌朝の朝食を仕込んだりしていると、妻がお風呂から上がってきて 「ありがとうございます」 と言う。

雨宿り

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